この映画には、ショッキングな描写は一切出てこない

『福島 六ヶ所 未来への伝言』の映画には、ショッキングな描写は一切出てこない。
福島、六ヶ所に関わる4つの家族を淡々と描く。淡々ととはいっても、彼らの抱える苦悩はそれぞれだ。
大熊町から避難している出産を控えた若夫婦、郡山で風評被害にも苦しめられている農家、故郷の六ヶ所を東京の地で憂う女性、そして六ヶ所村泊でやはりセシウムに悩ませられる漁民。
心配を抱える人間ばかりではなく、賛成派の人々も若干ではあるが取り上げている。
その映像の切り取り方にもよるが、ここに出てくる賛成派(といっても専門家ではない)の意見を聞いていると、原発に対するマイナス面に敢えて目を瞑っているだけにしか思えない。そして、その思いは原発賛成、若しくは止むを得ないと考える人達の大多数なのではないかという気がする。
また原発賛成派の理由の一つに、ここまで便利になった生活を元に戻すことはできないというものがある。確かに今さら、例えば携帯電話やパソコンを取り上げて、田舎でも自家用車を廃止して公共交通機関を利用しようとすることを考えると億劫になってくる。しかも、人間は有史以来、生活のレベルを昔に戻すようなことは恐らくやってきていない。しかし、それはやったことが無いだけで、やることができないという証明ではない。仕事でも経験があるが、人間って最初は面倒臭いと思っていても、新たな環境には結構順応していくんだよね。
極論を言えば、必要なのであれば生活のレベルは落とすのは仕方が無いと思う。


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